SHIROBAKOスペシャルイベントの記事でも少し触れていましたが、「SHIROBAKO秋祭り」がイオンモール幕張新都心グランドスクエア/豊砂公園で開催されましたので行って来ました。
場所が幕張と少し遠いこと、発表当初はいまいち何やるか分からないイベントだったこともあり、最初は及び腰だったのですが……結論から言うと行ってきて
メチャメチャ楽しかったです。入場無料でこのクオリティのイベントをやれるとは凄い。
ということで、1日がかりの大イベントだったので前後編に分けてレポをしていきたいと思います。
まず開会式が11時半からということだったのでそれに合わせて海浜幕張駅に向かいます。
物販ガチ勢はもっと早く着いてたみたいですが、その頃はリハーサルなんかをしていて羨ましいことにリハを目撃できた人もいたようです。
普通の買い物客が大半のはずのモール内で、みゃーもりによるイベント開催案内ナレーションが流れたりしてて思わずテンションアップ。
開会式は半屋内のグランドスクエアで開催。
壇上にナガッチョ(インフィニットの永谷P)とメイン5人組の声優さん達が登場し、一言ずつ挨拶&今日のイベント概要の説明など。
さらに壇上にはミムジー(のコスプレイヤー)&ロロ(の着ぐるみ)も登場!
天気にも恵まれて最高のスタートを切りました。
雲ひとつない晴天!
この突き出た屋根の下がグランドスクエア。
で、メイン会場である豊砂公園の方はこんな感じ。
やぐらとちょうちんがかなり本格的!
何も知らない通行人からは季節はずれの夏祭りにしか見えなかったことでしょう。
協賛金が予想を超えて集まったので、イベントの設備などは当初想定よりかなりグレードアップしたんだとか。
公園の後ろの方はこんな感じで、普通に遊んだりしてる親子連れがいたりしてカオスな感じになってました。
開会式終了後、モールでお昼を食べつつ待機していると、公園の方でスタッフトークショーが始まったので移動。
葉山いくみさん(安藤つばき役)、山岡ゆりさん(矢野エリカ役)の二人を交えつつ、ナガッチョ氏とPAワークスの堀川社長の二人がメインとなってトークを進めていきました。
スペシャルイベント時のトークショーと同じく、事前に寄せられた質問から答えていく形式。
今回のイベントは長丁場だったので、過去のレポと比べても特に記憶の乖離が激しいかも……行った人で「こんなこと言ってねーぞゴルァ!」というのがありましたらブログのコメント機能やツイッター等でご教示いただけると幸いです。
Q:オーディションの時、どういうポイントを見ているというのはありますか?ナガッチョ「これに関しては、人によって見てるポイントが、例えば堀川さんと私でも違うんですね。自分の見てるポイントは人に知られたくないので、オーディションの時に使う、自分の採点した結果を書いたメモは誰にも見せず
墓場まで持ってくくらいの勢いですけれども(笑)。あくまで自分の場合は、キャラの「勘所」のようなものを押さえているかを見てます」
堀川社長「変幻自在というか、ある程度こちらの求めるものに応じて演技を変化させられるかを見てます」
ナガッチョ「ちなみに水島努監督は、
テープオーディション(録音データだけを聞いてオーディションする)で、声優さんの容姿とかの余計な情報を一切省いて、純粋に演技だけで役を決めようとする派ですね。
……スタジオでするオーディションと、どちらにも良い悪いはあって、ある監督さんは、演技だけだとどうしても印象に残りにくいので、自分の中で声優さんの顔と演技を結びつけてデータベース化しておきたいという気持ちなんでしょうが、必ず顔の見えるスタジオでオーディションをするんだそうです。お仕事でご一緒しましたが、その方男性の監督なんですけれども、新人の男性声優さんが沢山来るオーディションで、「新人さんが演技しづらいのでは」というくらい睨み付けるように見つめてましたね」
Q:えくそだすっ、第三飛行少女隊の2話以降を期待しています。こういうアニメを作ってみたい、あるいは逆に作りたくないというのはありますか?ナガッチョ「正直三女は、一番作りたいんだけれども、
一番作りたくないアニメでもあるって言えるかな。万策尽きてしまった(BD発売延期)し、TVシリーズにしてもまた万策尽きるのが目に見えてるので」
堀川社長「本当にアレに関しては申し訳なかったです。私の方で経験が足りず、ああいう3Dバリバリ使うアニメでどれくらい工数がかかるかを見誤ったというのが最大の原因です。監督は、(某戦車アニメの時の経験から)シナリオの段階で分かってたんだろうけど……、うまく隠してたってことなんでしょうね(苦笑)」
ナガッチョ「PAワークスさんにとっては初めての、3Dバリバリ使うアニメだったんでしたっけ。堀川さんって凄い温厚そうですけれど、昔は
鬼制作って呼ばれてた人ですからね。その堀川さんをしても万策尽きてしまったと。僕が最初に堀川さんの会社(当時は越中動画本舗という商号)に仕事持って行くときなんか、周りから
「お前みたいなチャラチャラした奴が行ったら怒られるぞ」と言われたくらいでしたから」
Q:佐藤さんのように、関係ない業界からアニメ業界に移って働いている人は多いですか?堀川社長「うーん、あまりいないかな……。数で言うと1割くらい。この人いいなと思って異業種から採用しても、みんな辞めていっちゃうんだよねえ……」
ナガッチョ「「業界未経験だけれども来たい」って人は多いんですけれどね。私のツイッターでも、「インフィニットで新人採用してませんか?」みたいな質問は多いですし。そういう人って今何してるんだろうとプロフィールを見ると
自宅を守ってる的な人だったりもすることも多いんですが……(苦笑)。あと多いのは、広告代理店とかの、関係なくはないけど遠巻きにアニメ業界を見ている業界から、アニメ作り面白そうなので来たいって人ですかね。
……ひとつ言えるのは、この業界、適当半分・真面目半分くらいの人の方が生き残りますね。真面目一辺倒の人はどこかでポキッと折れちゃう。今日もタローコスの人が来てくれてますが(※)、タローとか作中ではしょうもない奴みたいに描かれてるけど、あれくらいがかえっていいのかもしれない。」
堀川社長「実際
タローだったら欲しがる現場は多いかもしれないですね。えくそだすっ!3話の1カットがカラーで上がらないままダビングに入ろうとしていて問題になったシーンがありましたけれど、逆にいうと1カットを残して他はカラーで上げさせる能力がある訳で(笑)」
※タローコスの人
Q:「SHIROBAKOを作ったことで、アニメ業界の外からどういう反響がありましたか?」堀川社長「大学生になる娘から、ついこの間初めて「SHIROBAKO見たよ」っていうメールが来て。「お父さんが葵ちゃんみたいな仕事してたんだってこと分かった。
何で家に帰ってこなかったのか分かった」って言ってましたね」
ナガッチョ「家族といえば僕も70近くなる両親から、どんな仕事してるのか、本当に何となくだけど分かったって言われるようになりましたね。SHIROBAKOでいうと葛城さんみたいな仕事してるんだって。厳密に言うと違うんだけど、もうそれでいいやって(笑)
後は、駅とかでよく話しかけられるようになりました。ナガッチョさんですか?って。元々割りと顔は売れてた方で、秋葉原のとらのあななんかで話しかけられることはよくあって、よくジョナサンでドリンクバーおごりながら話を聞いていたんですが。普通のところで話しかけられるようになったのはSHIROBAKOをやってからですね」
Q:万策尽きた/尽きそうになったことはありますか?堀川社長「PAワークスでは三女までは一度も万策尽きたことはなかったね。個人的な経験では、エヴァ最終回(TVシリーズ)は本当に万策尽きかけた。あの作品は、監督が原作という特殊な作り方の中で、最後どうするか監督も悩みに悩んだ結果ああなった訳だけれども。最後は自分もセルに色塗るの手伝ったりしましたよ」
ナガッチョ「よその制作スタジオさんの作品だけれども、XXXXXXXXという作品で(現場では具体名が出ましたが流石に伏せます。ラノベアニメ)5話までOPが上がって来なかった時は本当どうしようかと思いましたけれどもね……。あと、放送4日前に万策尽きることが分かって、至急キャストさんに出演してもらって特番を組んだ作品もあったんですが、特番の内容を原作会社サイドに確認してもらう時間的余裕がなくて、仕方なく「
責任編集 永谷敬之」という怪しいクレジットを載せてオンエアしたことがあります。責任編集ってなんだよという感じですが、要は全責任は俺が負うと」
最初のトークショーは以上のような感じでした。最初の方で「今回はKUROBAKOではなく爽やかなトークにしよう」と言ってたにもかかわらず、最後は作品の実名もあがったりして中々ブラックなトークでしたね~w
トークショーとトークショーの間がそれぞれ30分くらい空いてるので、「これ絶対暇な時間あるな」と思って、暇つぶし用の本とか持ってきてた訳ですが……実際は合間時間もやる事が多く暇つぶしは要りませんでしたね!盛りだくさんのイベントでした。
特に「原画回収スタンプラリー」は、広いイオンモールの中を行ったり来たりして結構時間を使いました (;´д`)
↑こんな感じの原画袋を渡されて回収に走ります。それぞれのチェックポイントでは作中のキャラのスタンプ(判子)を押してもらいます。
原画は複製原画ですがこんな感じ。
完走特典のランチョンマット。
そのままでは持ち帰れず折ってしまいましたが……
同じインフィニット企画のそらメソの新宿イベント(レポは
こちら)や洞爺湖アニメフェスタ(レポは
こちら)とは違い生原画は配られませんでしたが、これはむしろ生原画を配る別の機会(=イベント)があるということだと思いたい……!!
と一旦レポ前編はここまでです。残りのトークショーや、アニヲタ数百人が踊り狂う奇祭「SHIROBAKO盆踊り」の模様は
後編で!
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